教育マイクロワールド研究会 (過去の記録)
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教育マイクロワールド研究会 会報 NO.10
 酷暑もひと休み、すごしやすい一日となった8月6日(月)、「第10回教育マイクロワールド研究会」が開催されました。今回は夏休みということもあり、遠方から参加してくださった先生、初参加の先生もいらっしゃり、総勢15名という盛会となりました。

発表1 (ツール発表と授業提案) さいたま市立泰平中学校  金井 清 先生

●発表内容●

  • 題  材:「WebTXTでLOGOのプレゼンテーション」
  • 実践校:さいたま市立泰平中学校

 
発表中の金井先生

●概 要●

 わかりやすい提示資料には様々な要素を盛り込みたい-----マイクロワールドのアニメーションも使いたいし、インターネットで見つけた資料(htmlファイル)も含めたい、さらに一太郎やWordで作った文書や数式も含めたい-----こんな贅沢な悩みを解決してくれるツールソフト「WebTXT(ウェブテキスト)」の登場です。プレゼンしながら入力や色塗りができるといったマイクロワールドの利点を生かしながら、インターネットへのリンクや印刷をさらに便利にしています。授業での活用の可能性がさらに広がりそうです。
 
*「WebTXT」は作者である金井清先生のサイトから自由にダウンロードできます。使い方ドキュメントもダウンロードできます。ぜひ、お試しください。 http://members.home.ne.jp/inakani/index.html
動作環境:Windows98-2000、IEがインストールされているパソコン、MWのプラグインがインストールされているパソコン

 

「WebTXT.exe」を入れたフォルダと同じフォルダにHTMLファイルを入れると、それらのファイルを読み込んで、ファイル名を画面左側のタグに並べます。

1年生の特別活動「生活をふり返ろう」で使った教材を読みこんだところ。
(画面は一例として作成したものです)

●発表後のご意見・ご質問等●

  • すごいツールができましたね。いやあ、スゴイの一言です(他の何人かの先生もうなずく)。早速、使ってみましょう。
  • 新規作成の画面はどのように出すのか?
    • 作成したHTMLファイルをプログラムと同じフォルダに入れるだけでよい。
  • タグの並び順は自由に決められるのか?
    • ファイル名でソートされるので、並べたい順に、「01・・・、02・・・、03・・・」やアルファベット順等でファイル名をつければよい。
  • 「WebTXT」自体のプログラムの大きさは?
    • 397KB:子供たちがプログラムを含めて作品や問題等をFD一枚で持ち歩くということを、前提にしている。
  • WebTXTのプログラムは何で作成したのか?
    • Delphi(デルファイ)で作成した。
 
発表2 札幌市立厚別南中学校 梅津 由一 先生 

●発表内容●

  • 題材:「札幌市でのLOGO活用(レポート)」

MS-DOSでLOGOを使っていた頃から数学への活用を検討/実践してこられた梅津先生(数学担当)。北海道から参加してくださるとの報を受けて、事務局でレポートをお願いしました。ご自身はアルゴリズムの面白さを生徒に伝えることができたら、とパソコンクラブの生徒たちとマイクロワールドやキャロボンを使った活動をされています。

発表中の梅津先生
 

●概 要●

梅津先生からの、「LOGOソフトは使われているのでしょうか? どのように使われているのでしょうか?」という質問メールに対して:

  • 〈答え1>
    札幌の中学校では、「技術・家庭科」でプログラミングをするために「マイクロワールド」が入っていますが、部活などでは使っている生徒もいるが、授業中に使っている先生は少ないのではないかと思います。
  • <答え2>
    小学校では入っていません。
  • <答え3>
    小学校に入っている「スタディノート」を使ってきた1年生は、すらすらと「マイクロワールド」で作品を作ります。教師のほうが遅れを取っているのではないかと危機感を感じます。

    (1994年に執筆された「情報基礎」のサブテキスト"5時間で学ぶプログラミング"の考え方について:事務局注)
    「情報基礎」の5時間の授業の中でプログラミングをするには、「LOGO」しかないと考えました。アルゴリズムに従って動くのがコンピュータなのだということを教えるための手段として位置づけていたのです。最近では時代の流れに伴って技術科の中身も変わってきている。「LOGO」もマイクロワールドのように表現力を拡大する道具となってきている。「LOGO」はどこへ行くのだろうか?

●発表後のご意見・ご質問等●

  • 子供たちには自分のアイデアを実現する力、課題を解決する力をつけさせたい。
  • 理由がはっきりしないとソフトを導入することができない。使われていないソフトは今後導入されなくなる可能性がある。
  • プログラム教育は不要になるのか
  • パソコンの原理、仕組み(プログラム)は知っておいたほうがよい。
  • 「基本的なことをどこで教えるか」ということを言ってくれる人がいない。
  • 「マイクロワールド」を通して、子供たちがプログラムの面白さをわかってくれるようにするにはどうしたらよいのかを考えることが必要だ。
発表3 (株)エイチ・ピー・アイ 渡部 弘之さん/羽田野 俊哉さん

●発表内容●

  • 題 材:パソコンスクールでの「キャロボン実践」 ―モニター報告―

    東京都狛江市内にあるパソコンスクールHPIで、昨年11月〜本年1月に開催した「ロボット講座」についてご紹介いただきました。

 
発表中の渡部さん、羽田野さん

●概 要●

 パソコンの仮想世界の中ではきわめてロジカルな間違いのない動きをするが、現実の世界ではそううまくはいかない。そのふたつの世界をうまく統合することができないものかと考え、ロボット講座を考えた。

 前半の3回が製作工程、後半の3回がプログラミングという、全6回のカリキュラムで行い、、最後に発表会を開いた。

 基盤へのはんだ付け、ギアボックスの製作といった工作の部分では苦労したようだが、プログラミングに入ると、参加者全員がマイクロワールドの経験者だったということもあり、順調に進んだ。「前へ」の命令で、与える数字と動く距離について調べさせたところ、子供によってさまざまな性格が出た。「キャロボンを動かして、車庫入れをする」「ステップ数をきちんと考えて動かす」「自分の発表をきちんと堂々とする」などを課題として発表会を行い、最後にロボット講座全体についてのアンケートをとった。

 

●発表後のご意見・ご質問等●

  • 一回の授業は何時間か?
    • 2時間だが、延長もした。
  • 学校では工作の部分が大変だと思う。
  • 学校では時間の制限があり、延長することができない。
  • 動くものを作らせた経験から考えて、子供の発想はすごいと思う。
  • こういう作業には「LOGO」はもってこいの言語である。
  • 4人の生徒に講師は何人か?
    • 講師は2名で、父兄がひとり、つきっきりで手伝ってくれた。

 

発表4 田中 孝宏 先生(江東区立第二亀戸小学校)

●発表内容●

  • 題 材:「VS JAVAアプレット」
    • -マイクロワールドで作るJAVAアプレット -
    • 点滅
    • スクロール
    • タイトルクレジット

 
発表中の田中先生

上の画像をクリックすると、マイクロワールドの作品を見ることができます。

●概 要●

 JAVAアプレットで作成される点滅やスクロール、映画「スターウォーズ」のタイトルクレジットのような効果をマイクロワールドのショートプログラムにして発表されました。
(梅津先生の発表にも関連して)以前は子ども達と一緒に、ごく自然に楽しんだプログラミングの時間を思いだし、作成しながら"初心に返る"気持ちになられたとのこと。インターネットを活用した取り組みなど、新しい流れに積極的に取り組む田中先生ですが、"初心に返る"という言葉に思わず頷く参加者も...。

・絶賛を浴びた「スターウォーズ」風タイトルクレジットの仕組み:
文字に変身したカメが手前側から1づつサイズを小さくしながら、上のほうに移動することで効果をだしている。

●発表後のご意見・ご質問等●

  • このような簡単で便利なショートプログラムがあれば、子ども達も夢中になるのでは?
  • 今回はペイントでかいてスタンプして作ったのだが、文字をカメにするために、簡単に文字入力する機能があるとよい。
  • カメを文字に変身させる際、文字はワープロで書いて、クリップボード経由で貼り付けるなどの方法があります。
<教育マイクロワールド研究会 事務局から>

次回「第11回教育マイクロワールド研究会」は10月13日(土)です。
時間は、定例どおりの午後1:30から約2時間です。また初心者研修会も午後0:00より1時間開催します。内容は、ご希望にあわせて調整しますが、今回好評だった「スターウォーズ」風タイトルクレジットのようなショートプログラムテクニックを考えています。

  
 研究会終了後、学芸大学駅近くのお店に会場を移して懇親会が開かれました。総勢18名、酒豪の先生も多数(?)で飲むほどに饒舌に…。和気あいあいの雰囲気の中、活発な意見交換が行われました。